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　５月２日、今回退任した役員をねぎらう懇親会の深夜、弊社の総務部長が急逝しました。
　３日昼過ぎに、私が第一報を受けて幹部に出てもらい対応しましたが、５日の通夜、６日の葬儀とあっという間に時が過ぎていきました。
　彼は入社以来、何事も粉骨砕身で一生懸命、本当にいい男でした。５月２日の夜に開催した懇親会を今振り返ってみると、いつもに無く、彼は今後のことについて快活に話していました。
　その中でも、鮮明に覚えていることがあります。
　一つは、出身母校の後輩に会社の未来を託していました。私が社長に就任した後、彼はずっと歩んだ技術部門から総務関係の責任者に転身してもらいました。イチから総務の仕事は大変でしたが、不屈の闘志と持って生まれた明るさでこなしてくれました。その自分の生きざまをしっかりと後輩に受け継いでもらいたかったのだと思っています。　
　後日談ですが、二次会では、自分の役職についても「頑張って継いでほしい」と声をかけていた意中の幹部がいました。
　もう一つは、技術職で入社して測量業務トップから総務に転身したきっかけと心意気を私に話しました。平成１２年、私が前会社に在籍していた時、グループ会社の将来を考える会の座長をしたIT関係部会のメンバーで参加していたそうです。何度かの会議で色々話をして、一度はこの人と一緒に仕事をしてみたいと思っていたら、３年後に弊社の社長に就任した時は、想いが実現して本当にうれしかったと語ってくれました。彼とは社長就任以来１９年間苦楽を共にしてきましたが、この想いは初めて聞いたことでした。
　かくのごとく、長年の仲間と楽しい時間を過ごしながら、自分の想いを各々当事者に語ったあの会は、彼にとって至福の時ではなかったかと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　合掌