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武田信玄の名言

 私は今月(6月)中旬、エコプローブ協会(土壌汚染調査機械の協会)の総会で山梨を訪れました。山梨と言えば甲斐の国 ! ! 何と言っても戦国武将の武田信玄です。
今回の総会会場(東亜利根ボーリングの山梨工場)は、恵林寺(えりんじ)近くにありました。恵林寺は、武田信玄が上洛途上の陣中で病死した後、大葬儀が執り行われ寺です。また恵林寺の背後地には、信玄公の墓とともに武田家臣の供養塔、約70基並んでいます。

 武田信玄には「人は城、人は石垣、人は壕、情けは味方、仇(あだ)は敵なり」という有名な歌があります。この歌の通り信玄は堅強な城を築かずに、堀ひとつの城で国を治めました。そして領民の生活を向上させるために城下の経済を活性化し、人財こそが城であり、石垣、壕であるとの信念のもと、戦国最強と言われた軍団を作り上げたことは有名です。そして下剋上が日常的に起った戦国時代にあって、家臣との信頼関係がこの歌に表されています。

 これを現代の企業に例えるなら、人財こそが城であり、大中小入り乱れ組み合わされている石垣は、多彩な人財の特技を組み合わせて大きなベクトルを生み出すことを示唆しています。そして石と石をがっしりと組み合わせるものが「情け(=思いやり)は味方」だと、私は思っています。

 今年度に導入を目指している新人事制度への取り組みは、個々の力を伸ばすことが会社の成長につながるという経営理念のもと、将来の方向と研鑽の仕方は経営方針書から部門別方針へ落とし込み、更に部門方針を見て自分自身への落とし込みをして、個々人が自分の目標を見つけ出すプロセスをとっています。
 人心で国を治めた信玄流で言えば、弊社の経営方針を部門長、グループリーダーが自らの胆心にしっかりと仕込み、部下の能力発揮につなげていくことが重要でしょう。そして社員ひとり一人には、自分のできる「何かをする」意欲と実践力が求められるのです。

 参拝して総会会場への道すがら、武田信玄の一句が頭に浮かびました。「一生懸命だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳がでる。」
信玄の一句は、今の時代も脈々と私たちに物の考え方・行動を教授しているのではないのでしょうか。

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