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社長ブログ

10年間で売上高3倍の秘訣

昨年11月に岐阜県中津川市に本社がある「サラダコスモ」様に企業見学に行ってきました。
サラダコスモ様はモヤシなどの発芽野菜を製造販売しているモヤシ業界のトップクラスの会社です。2014年には売上高73億円でしたが、この10年で203億円の約3倍に売上を拡大している成長企業で、従業員820人、国内工場を6カ所に所有し、1日のモヤシの生産量は170万パックで、47都道府県で販売を行っています。
サラダコスモの中田社長との出会いは今回で3回目ですが、2013年に2回目見学の際の売上高は64億円、従業員400人でした。この時はモヤシの自動化栽培工場を建設するなど積極的に効率化に取り組んでおられ大変驚かされました。
以前はモヤシに漂白剤を入れて見た目がきれいな白いモヤシが一般的でしたが、中田社長は「漂白剤を使用するのは体に良くない」とモヤシ業界に改革を巻き起こす無漂白のモヤシを販売し急成長されました。現在は、どの企業も漂白剤を入れたモヤシは製造販売をしていません。
2回目の見学時に、モヤシ1個の価格は数十円ですが全国を市場として莫大な販売数量で64億円の売り上げは凄いことだと思っていました。今回の訪問で、モヤシをその当時と同じ価格で販売されていると知り、値上げしないで売上高3倍。これにもビックリです。
これは中田社長の「コストを削り売れる商品をつくる」という強い信念だと感じました。
2020年に岐阜県養老町に日本一の野菜の生産工場を建設されました。敷地面積52,840㎡、建築面積23,618㎡、延床面積26,905㎡、長辺190m、短辺120mの建屋でとてつもない巨大な工場で、内部は最新鋭の自動化工場となっており人件費コストを50%削減し、工場の屋上には太陽光発電システムを導入して電気代を25%削減しておられます。工場建設時の売上高は150億円で、この巨大新工場に110億円を投じて建設されたというから驚きです。この工場建設によってコロナ禍にも関わらず3年間で約50億円売り上げを伸ばしていることになります。
これまで原料となるモヤシの種子は主に中国や欧州からの輸入に頼っていたそうですが、種子の価格高騰を受け南米アルゼンチンに山手線内に匹敵するくらいの広大な土地を購入して農場で種子の生産に切り替えて、原材料費の25%削減を目指し更なるコスト削減に取り組んでおられます。良い製品は良い種でつくる。
以前の工場よりとてつもなく巨大な工場内には、生産ラインの機械が稼働して袋詰めから梱包まで自動化されており、人の姿をほとんど見かけませんでした。人件費50%削減に納得しました。モヤシ業界では同業者の8割が価格競争についていけずに廃業したそうです。
また、社員が考案する商品開発も強みで、社員の提案でカット野菜に参入しモヤシよりも後発ですが現在売上の40%となるまで成長しているそうです。参入後にも様々なカット野菜を消費者目線で商品化して販売されています。このカット野菜が消費者にウケて売れており、あるカット野菜は売上高日本一になっています。そして、カット野菜の産地は全て国産の有機野菜を使用していて価格面でも消費者から支持を得ています。中田社長は安くて良いものを売る「野菜のユニクロ」を目指していると言われていたことが心に残っています。これからもまだまだコスト削減を求める熱き挑戦は続き快進撃が続くでしょう。
やはり仕事の無駄を省いて、従来のやり方を変えて自動化することで品質が向上し、大幅な製造コスト削減で生産量の拡大も出来てさらに成長されていることを実感しました。
我社も技術DXと事務DXを推進するためにも、投資を行い仕事のやり方を変えて生産性を向上させていかなければならないと再認識させられました。

 
岐阜県養老町の巨大な野菜生産工場    工場内の自動化設備
これは生産ラインのほんの一部です。
稼働している状態ですが、人が一人もいません

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