Top Blog

　大山山麓に広がる広大なブナ林は空気を浄化して美味しい空気と美味しい水そして洪水被害防止など、我々に自然環境の恩恵を与え続けてくれていることを再認識しました。

　1936年に大山国立公園に指定されるまでは国策で薪や木材として利用するためにブナの伐採が盛んに行われていたそうです。そして、ヒノキや杉やカラマツなどに植え替えられ大山ブナは減少していったそうです。

　1970年ころから自然保護が芽生えて保護活動が始まりました。
　2005年に大山横手道上ブナを育成する会の会長の吉岡淳一様を中心として、伯耆町長、大山町長、江府町長を交えて発足されました。
　そして18年の長き歳月をかけて5万数千人の「無償の奉仕」ボランティアの皆様の協力のもと悪戦苦闘され、5,000本のブナの木を植林するという偉業を成し遂げられました。

吉岡様の「ブナを5,000本植えた仲間の汗と知恵」の講演を聞く前は、苗木を購入してボランティアの皆さんと植林されたのかと思っていました。他県から苗木を購入し植林することは、国立公園内では種の保護のため許可されないので大山でのブナの実拾いと種まきから始まったそうです。

　ブナの木は花が咲くのに50年、実が付くのに70年、実が取れるのは5～7年の豊作年しか取れない。さらに、スポンジ状態の腐葉土が１ｃｍできるのに１００年かかるそうです。
　そしてブナの子の移植においても霜や雪対策、害虫やモグラ・蜂対策や遮光対策など、自然との苦闘の戦いの連続であり多くのボランティアの協力と支援者の理解があったから成し遂げることが出来たとおっしゃられていました。

　郷土と子供たちの未来のために「植えよう、育てよう、ブナを！」と「100年先の大山・豊かな美味しい水と美味しい空気と景観改善！」を合言葉にして、悪戦苦闘しながら活動を続けてこられた吉岡様の信念と継続力並びに行動力に敬意を表します。